平成27年12月10日(木)

戦後七十年
日本の今を考える

~われらはいかなる覚悟をもって、今後の日本に臨むべきか~
講演と映画の夕べ

盛会のうちに終わる

戦後七十年日本の今を考える

 11月28日(土)、北海道神社庁主催、神社本庁、神道政治連盟北海道本部、日本会議北海道本部共催により、「戦後七十年 日本の今を考える」〜われらはいなかる覚悟をもって、今後の日本に臨むべきか〜映画と講演の夕べが、ロイトン札幌3階ロイトンホールで開催され、約350名の方にお越しいただきました。開会に先立ち、先の大戦で祖国と同胞の安寧を念じつつ戦火に斃れ、戦陣に散った数多の英霊に対し、黙祷から会は始まりました。伊藤先生の講演要旨は以下の通りです。

 『戦後70年。日本の「今」は、平和と豊かさと安逸に満ちあふれている。その根底にあるのは先人たちの血と汗、そして心ある人たちの使命感と献身的な努力の結果である。その一例として、3.11東日本大震災、原発事故後、それを終息するには、決死隊が行き放水する以外に道がないと言われた。その時自衛隊、消防がその任務を全うしてくれた。ある隊員の家族は、「日本の救世主になってください」と伝えて。自分のことしか考えない国民だけでは、日本という国は成り立たない。この日本の平和と豊かさを守るために何が求められているか。平和、平和と叫ぶだけでは平和は確保されない。それは、「幻想的平和主義」である』。

講演する伊藤先生

講演する伊藤先生

 第一次世界大戦で、ヨーロッパでは約1000万人の若者が戦死した。その結果、英・仏では平和主義が強く叫ばれ、厭世気分に覆われていた。そこにヒトラーが登場し、オーストリア併合、チェコスロバキア併呑そして、ポーランド侵攻から第二次世界大戦が始まった。チャーチルは、ノーベル文学賞を受賞した「第二次大戦回顧録」のなかで、『この大戦ほど防止することが容易だった戦争はかつてなかった』と述べています。場当り的に宥和政策に終始し、ヒトラーの野心を見抜けなかったのである。「平和が大事」と叫ぶ世論。相手が弱いとつけ込むヒトラーに、英・仏は、侵略の確信を与えてしまった。中国の脅威が現実として迫る今、平和を守るためには、「戦う覚悟」「勇気ある人」が求められる』と語り、約1時間の講演を終了しました。

 その後、休憩をはさみ「靖国のこころ」の映画上映がありました。靖国神社の歴史や世界各国の慰霊のあり方、さらに欺瞞に満ちた東京裁判の実態等も紹介され、特攻隊の遺書が読まれたときは、涙をぬぐう方も多く見られました。

伊藤先生の著書は、完売しました

伊藤先生の著書は、完売しました

映画「靖国のこころ」上映

映画「靖国のこころ」上映


ここだけの話「まぼろしの講演会」

 講師の伊藤先生は、講演会当日、お昼ころ羽田発の便で札幌へ向かう予定でした。ところが、前日の天気予報では、道内は猛吹雪で大荒れとのこと。講演会開催日の数日前も、悪天候で欠航便が相次ぎ大混乱になりました。同様に「もし、伊藤先生が来られなかったら!?」。すでにチケット購入者はたくさんいらっしゃいます。「飛行機が欠航になり、講師が来られないので、今日の講演会は中止します」とは言えません。武谷専務理事は不安を覚えました。

 そこで思いつきました。田下理事長と武谷専務理事の二人で、30分ずつの講演をしようと。田下理事長は、小児科医で、日本会議月刊誌「日本の息吹」に、「子育て支援塾」〜日本大好き・ありがとうお母さん〜を毎月連載し好評を博しています。また、『真っ当な日本人の育て方』(新潮選書)ほか多数の本も執筆し、全国各地で講演もされています。

 武谷専務理事は、自民党道連前事務局長で、日本会議会員拡大のため、これもまた各地で講演されています。事前に二人で講演内容を相談し、田下理事長はレジュメ(講演要約)まで用意していました。心配は杞憂におわり、当日は無事飛行機も飛び、講演会は盛況のうちに終えることができました。今となってはまぼろしとなったお二人の講演。機会があれば是非お聞きしたといった声もあがっているそうな。